まず、私には一緒にライブに行くような友達はいません。ネット上で「ライブのチケット取れた!嬉しい!」と喜んでいる人に結構多いのが、「友達が当てた」「フォロワーさんに譲ってもらった」などです。ライブチケットでは交友関係が大きな力を持つこともあるので、SNSもやっていない友達もいない、そんな私のような人が人気のチケットを取るのは意外と難しかったりします。
そんな中、どうしても行きたいライブが開催されると発表がありました。それは人気アーティストのライブで、もちろん超高倍率になるのは分かり切っていました。もうその時点で憂鬱な気分になったのですが、とりあえずはまず遠方に住んでいる家族に協力を仰ぎました。「〇〇のライブに行きたいからチケット取って!」と。基本的に家族に頼りたくない性質なので普段はこんなこと頼んだりしないのですが、今回は別でした。どうしても行きたかったんです。子供の頃から追っかけていてグッズもCDも家にたくさん飾ってあるぐらいのファンでしたから。家族はそのアーティストのこともチケットの取り方もよく分かっていないようでしたが、快く協力してくれました。その後メールで詳しくチケットの取り方を教えました。父も母もライブに行くどころかスマホでチケットを取ったことがないので一から細かいとこまでメールで教えるのはなかなかの労力でした。そうして母、父、兄、そして当然私も申し込みました。
結果を待っている間はライブに行けるかもしれない喜びと落選した時の悲しみを考えては一喜一憂していました。仕事中も「あ~落ちたらどうしよう。あ~~」なんて考えてまともに集中できませんでした。今考えると社会人としてどうなんだ、と思いますが、当時の私にとってはとても大事なことでした。
結果はなんと・・・父一人だけ当選していました。本当に嬉しかったです。その日は一日ハッピーな気持ちになっていつも我慢しているお高いスイーツを買ってしまいました。やっぱりチケットを取る時は出来るだけ周りを頼った方がいいんだな、と再確認しました。